2012-10-30

かごのある暮らし -北海道のくらし編-

こんにちは。征一郎です。

前回の「かごのある暮らし」は、遠く離れたアフリカ編をお届けしましたが、
今回は、北海道からお送りいただいた写真をご紹介したいと思います。

北海道・士別町にお住まいのMM様。
今年の夏に「長野 根曲竹 椀かご(特大)」と、「岩手 鈴竹 通しかご」を
ご購入いただきました。

お受け取り後、まもなくお送りいただいた写真がこちらです。



楕円の形が、シンクの横にぴったりとおさまっています。
まだ編みたての根曲竹のみどりいろが新鮮。とてもきれいですね。

「今回、購入を決める際に色んな方のブログなどを参考にさせていただきました。
乾きも早く、とても使い易いです。

この家が北欧の住宅なので、北欧のかごが好きでしたが
しばらくの間、主人の転勤で愛知県豊田市で暮らしていました。
そこで、日本の歴史や文化、生活に触れて日本の良さを再認識しました。」


そして、同じくキッチンのコーナーに置かれているのは、「鈴竹 通しかご」です。
もともとは、‘ふるい’のように使われていた道具ですが、
涼しげな盛りかごしても雰囲気がありますね。
 
その奥に小さく見えるのは、北欧のパインのバスケットに、角物の弁当かご
でしょうか?  思わず目を凝らして、見てしまいました!
 
北欧イメージのご自宅に、とっても雰囲気よく配置されていて、
たのしい気分になりますね。
 
 
一休み中の、椀かご&ざるも気持ちよさそう!
夏時期でも湿気の少ない北の大地の風、すぐに乾いてくれそうです。
 
それにしても、ご自宅前に緑の芝生が広がる環境、うらやましい限りです~。
 
 

こちらは、その後三ヶ月ほど経ったかごの写真。
秋のお野菜とともに、やさしい色合いに変化しているようです。


MM様、北の大地からのお便りをありがとうございました!
その後の様子も、もし機会があれば、またお知らせいただければ嬉しいです。

このたびはたいへんありがとうございました。

伊藤征一郎

2012-10-27

引っ越し先の工事開始

こんにちは。

最近は、朝晩の冷え込みが厳しくなってきましたね。
そして、色づく木々の移り変わりが、楽しみな季節になってきました。

来月に移転予定の国立は、駅前から続く大学通りの桜並木が有名ですが、
立派なイチョウの木も立ち並んでいて、晩秋になると道沿いで販売している
ギンナンを買うのが楽しみだったりします。

さて、事務所の方は、念願のペンキ塗りという目標を果たすことができ、
その後の作業を、内装業者さんにバトンタッチしました。

もとは、こんな感じ
 
床をはがして養生してから、ペンキ塗りを開始!

化学物質の入っていない、ドイツのブレーマー自然塗料。
水性なので、二度塗りが必要となります。その量、約15リットル。


ペンキを塗るのは、天井部のみ。
友人のタイチ君協力により、二日間で完了しました。
(かなり首が鍛えられました)
 
設計は、日ごろ地元でお世話になっている「レインファーム」さんに依頼。

一級建築士の伊藤有吉子さんは、建築で使用する素材をひとつひとつ
自分の目で確かめ、ほんとうの自然素材だけを吟味している方です。

施工は、中野にある「河合工務店」さん。

天然素材の住宅を中心に手掛け、大工さんの育成や交流、また、途上国の
森林保護の活動も熱心にしている工務店さんです。

床材には、レインファームさんのおすすめもあり、台風による被災の影響が大きい
大分県の日田(ひた)杉を使うことにしました。

 床用の杉と、柱用のヒノキが到着!

杉は節が多いですし、やわらかいのでキズもつきやすいのですが、
その分使用するほど味わいが増していく特徴があります。

はだしで無垢材の上を歩く心地よさを想像してしまうと・・・、
しばらくは土足禁止にしようかな~と考えていたりします。

昨夜のぞいてみると・・・、こんな感じに。
完成がとても楽しみです。

それでは、またレポートします!

征一郎

2012-10-26

かご小話: またたびの実力

「またたび」の名の由来は、その昔、長旅の疲れで困憊した旅人が、
その実をたべて力が回復し、「また旅」が再開できたからとか・・・。

マタタビの実

最近まで、この話を信じていました。
しかし実のところ、アイヌ語のマタタンブ(マタ=冬、タンブ=果実が下がっている)が
語源であるという説が有力なようです。


秋に実のなるこの果実は、熟したものはそのまま食べたり、
果実酒として利用されてきました。

蕾に虫が寄生して虫こぶとなったものは、薬効成分が高く、
漢方薬としても珍重されているそうです。

そして花や芽は山菜として、乾燥させた葉や茎は入浴剤に、と
余すことなく活用することができます。


さて、このまたたびの枝を使用したザルなどの編組品は、
奥会津地方の只見川流域の町や村で、いまも多く作られています。




楕円ざる

材料の採取に適した時期は、わずかひと月足らず。
これからがシーズンで、通常11月から12月初旬にかけて行われます。

「とりつけ場」と呼ばれる場所で、作り手自身がそれぞれに採取
するのですが、ずっとこの先も続けられることを第一に考え、
決して取り過ぎることはないそうです。

マタタビや自然の恵みを無駄なく享受しつつ、共存してきた
奥会津の人の暮らし。

今の時代こそ、学ぶことが多いように思います。

2012-10-23

秋の奥会津へ

皆さまこんにちは。朝子です。
 
この週末は、奥会津を中心に昭和村まで足を延ばしてきました。
 
奥会津は、自然がとても豊かで編み組が盛んな土地。
いつも訪れるたびに、新たな発見や出会いがあります。
 
今回もそれを楽しみに、家族で行ってきました。
 
 
山ぶどうの蔓で、飾り編みを体験。
  
中心になる花結びがようやく完成。
ここまででも、なぜ?というくらい苦労しました(汗)。
 
 
 
こちらは、山葡萄やくるみをつかった
かご作りを続けているお爺さん。
キャリアは50年以上!
 
半世紀にわたってかごを編み続けてきた手です。
 
天井には、くるみの皮が
くるりと丸めて干してありました。
 
何の道具だか分りますか? 手提げの型です。
編み終わってから抜き取ることができるように、
あらかじめ斜めに割って、バンドで留めてあります。
なるほど!

 

宿でたまたま出会った女性は、
この土地に伝わる「からむし織」を学んでいるそう。
糸紡ぎを手ほどきしてもらうという
幸運に恵まれました。
 
「苧績み(おうみ)」と呼ばれる作業で、
苧(カラムシ)の繊維を
指先をつかってひたすらつないでいきます。


山は色づき始めていました。
 
 
 

こんな風景がそこここに。


 

虫たちも冬ごもりを始める季節。
奥会津は、本当に良いところです。


2012-10-15

白樺の足つきのかご

こんにちは。朝子です。

今日は、再入荷のご案内です。
スウェーデンから、「白樺のちいさなかご(足つき)」 が届きました。

北欧の森に育つ、丈夫な白樺の樹皮を編んだうつくしいかご。
しばらく欠品になっていましたが、再入荷いたしました。

普通、この形だとシンプルな丸底のものが多いのですが、
こちらは、4本のちいさな足がついているのが特徴です。



安定感がよく、どことなくクラッシックな雰囲気が漂います。

アクセサリーや鍵などの、小物の整理に。
それからテーブルに、コーヒーシュガーなんかを並べて入れてもかわいいですよね!

作り手のちいさなこだわりがのぞくアイテムです。
ぜひチェックしてみてください。


◎スウェーデン 白樺のちいさなかご(足つき)
http://kagoami.com/SHOP/ESN311.html

2012-10-12

かごのある暮らし ―ザンジバル編―

皆さま、こんにちは。朝子です。

今日は、ひさびさに「かごのある暮らし」シリーズをお届けします!
皆さまからお寄せいただいた様々なかごの写真を紹介するコーナーです。

今日はアフリカ滞在中の友人、Tさんから寄せられた
「ザンジバルのかご」情報です!

ザンジバルは、タンザニアの沖合にある美しい島。
Tさんは、休暇でここを訪れた際、こんなかわいいカゴバッグ屋さんを
見かけたそうです。


以下、Tさんの解説です。

「(世界遺産の)ストーンタウンを歩いていた私は、イスラム風の恰好をした
普通のおじさんたちがカゴを持ってぶらぶらと歩いている姿をとても面白く思いました。

カゴは、私の眼には女性用に見えるのですが、男女を問わず使っていました。」


たしかに、道を行くやさしそうなパパも、自転車にかわいらしいカゴを下げています。

 
「(かごは)結婚の時に贈られる品の一つで、『カゴいっぱいの食料を買えるだけ稼ぐ』と
いう意味があるのだと後で聞きました。旦那さんには、プレッシャーですね・・・。」


Tさんは今、NGOのスタッフとして南スーダンに派遣されています。

内戦終結から間もない南スーダンでの生活は、日本からは想像がつかないほど
厳しい環境。そんな中で、現地の方たちの健康を守るために東奔西走する日々を
送っています。

最後の1枚は、その南スーダンのマーケットで買ったという、美しいかごです。


「一度だけマーケットに出かけた時に、偶然見かけて買ったのが、写真のかごです。
たぶんヤシの葉っぱでできています。蓋とセットで売っていて、
洗濯物かごに使っています。
 
(ここに住んでいるのは)ディンカ族という民族がメインなのですが、
女性は皆きれいなビーズのネックレスをつけています。刺繍も大好きなようで、
昼休みは皆、刺繍をしています。

今年はマラリアの薬が不足して(資金不足)、マラリア患者が昨年の2倍、
栄養失調も減ってはいますがまだまだ患者が多く、大変な状況ですが、
『普通の暮らし』を目にすると、ほっとします。」

ほんとですね。
内戦で荒廃した土地ではあるけれど、なにげない日常のなかの、
こうした美しい手仕事は、人の心をいやしてくれる気がします。


Tさん、ザンジバル&スーダンの貴重なかご情報をありがとうございました~。
活動がんばってください!
帰ったら、またいろんな話を聞かせてくださいね。

朝子

2012-10-10

かご小話: アフリカの「コイル巻き」編み のつづき


先日、なぜぐるぐる巻きのかごが生まれたのか、という話を書きました。

それは、ひと言でいえば、草をつかってかごを編むのに必要な
強度と厚みを得るため、でしたね。

この「コイル巻き」と呼ばれる技法は、草だけでなく、サイザル素材のかごでも
見ることができます。

その一例として今日ご紹介するのはこちら、ルワンダの伝統的なかご
「アガセチェ」です。


直径10センチほどの蓋付きの小物入れで、
もともとは、ルワンダの王族に貢物を運ぶためのかごだったそうです。

今でもルワンダの女性がお嫁入りする際には欠かせない縁起ものの一つ。
高貴な雰囲気がただよう、そのなめらかな表面をよーくみてみると、、、


糸のように細いサイザルの繊維が、横向きに1mm強ほどの太さに束ねられ、
これを同じサイザル糸で、タテに、こまかーく巻きあげてあります。

なんという細密な仕事でしょう! もちろんすべてが手作業。
触ってみると、見た感じよりもずっと固く、しっかりとしています。

繊維のようにほそい素材であっても、「束ねて巻く」という作業を経ることで
かごの形を成すことが、よくわかります。

それにしても、ひと目ひと目巻き進めてゆくのに、どれだけの時間がかかるのでしょう。
その根気と技術に脱帽です!


◎ぐるぐる「コイル巻き」のかご いろいろ

ルワンダ 「アガセチェ (赤)」








ルワンダ・バスケット 「空」








ウガンダ キボ バスケット 








ウガンダ ラフィア フラットバスケット


2012-10-08

「あおぞらガーデン」に参加しました

おはようございます、朝子です。

昨日は、地元立川の駅ビル、ルミネで開催されている「あおぞらガーデン」という
イベントに参加してきました!

立川ルミネの30周年を記念して、屋上の庭園で開かれている
マーケットあり、ブックカフェありの、にぎやかなイベント。

カゴアミドリは、「はけのおいしい朝市」のゲストとして、メンバーの皆さんとともに
マーケットエリアにおじゃましてきました。



午前中は雨。どうなることかと思ったけれど
お昼を過ぎると、みごとに青空が広がりました!

国分寺のお花屋さんの「PETAL」さんや、

小金井のお菓子屋さん「スプンフル」さん、
デザイナーのやまさき薫さん、などなど多彩なメンバー!
 
雨上がりの心地よい秋風にふかれながら、
たくさんの方とのお話することができて、とても楽しい一日となりました!
 
「あおぞらガーデン」は今日、8日まで。
当店は昨日のみの出店ですが、『はけのおいしい朝市』出張マーケットは
今日も登場しますよー。
 
 
朝子 

2012-10-05

【秋の東北旅6】 旅の終わり

今日は旅の最終日。

青森から、鈴竹細工の産地である二戸を経由し、再び盛岡へ戻ってきました。

昨晩の宿は、「熊ヶ井旅館」。
盛岡の中心地といえども、数少なくなってしまった昔ながらの旅館です。
蔵造りで民藝調の佇まいで、とても懐かしい雰囲気の宿です。

隣接する「熊ヶ井食堂」の夕食がおいしかったなあ。
カウンターで隣り合った人たちとの会話も弾み、たのしい夜となりました。
これも、オーナーがはぐくむこの店の雰囲気ならではなのでしょう。


この日は盛岡市内でいくつかの用事を済ませ、ランチは「カルタ」さんへ。
かねてから足を運んでみたかった場所だったのですが、今回はじめて来ることができました。

そして、そこで見つけたものは・・・

 
お客様の荷物入れに使っているそうです。うれしくなって、撮影させてもらいました。
 
オーナーの加賀谷さんは、とてもおだやかでやさしい方でした。
なるほど、店内を流れるゆったりとした時間の秘密が分かったような気がしました。
もちろん、食事もコーヒーもとてもおいしかったです。
 
秋の東北旅も最終日。
たくさんの出会いや発見がありました。
 
今回学んだ多くのことを、できるだけ日々の業務にも取り入れながら、
次回の訪問を楽しみにしたいと思っています。
 
 
征一郎

2012-10-04

【秋の東北旅5】 青森・岩木山へ(りんご籠)

さて、翌日は岩木山麓へ向かいます。

この地では、あけび細工に加え、りんごの収穫かごとして発展してきた
根曲竹細工も、青森県を代表する伝統工芸品として知られています。

今日はその第一人者でおられる、三上さんを訪ねます。

今回でかれこれ3度目の訪問なのですが、半年前の3月に訪れた当日は
ひどい吹雪でした。まだまだ雪が高く積もっていたなあ。。。
しかし、この日は9月後半というのに、気温は30度を超える暑さ。

なんと2日前の9/18には、最高気温が35度以上を記録したそうです。
最低気温が20度だったそうですから、その気温差は15度以上。
あらためて、気象条件のきびしい土地であることを実感しました。

弘前市から車を走らせ、無事に到着。
三上さんは夏の定位置(涼しいトラックの荷台!)で、作業をしておられました。

 
 

その時に、製作していたのは、なんとうれしいことに当店が依頼していた製品。
大型の「脱衣籠」です。

その、一部始終を見せていただいたのですが、目にもとまらぬ早業で
つぎつぎに籠をつくりあげていくのでした。

(まずは、ひごを六つ目に組み合わせていきます)
 
(まるで計ったように均等な六つ目のうつくしさ)
 
(縁を巻いたら、完成です。)
 

その手さばきと、仕上がっていく過程の見事さに見入ってしまい、
二時間ほど滞在してしまったでしょうか。
 
そして三上さんは、いつ質問をしても、手を動かしつつ気さくに答えてくれるので、
いつも長居してしまうのです。
 
 
 
(すでに完成済みの「カゴアミドリ」行き製品。間もなく到着予定です!)
 
 
今回も、いろいろな話を聞くことができ、とても勉強になる訪問となりました。
本当にありがとうございました。
 
征一郎

2012-10-02

【秋の東北旅4】 青森・岩木山へ(あけび細工)

まだまだ旅は続いています。

秋田に滞在した後は、青森県弘前へ。
弘前といえば、岩木山!  真っ先に、おいしいりんごが浮かびますね。
(赤く色づいてきたりんごと岩木山)

そして、この岩木山といえば、良質なあけび蔓の産地でもあります。
まずは、日ごろお世話になっているあけび職人さんを訪ね、今年の状況を
聞きました。
(収穫されたばかりのあけびは、吊って乾燥)
 
今年は今のところ、例年通りの収穫量だそう。
あけび蔓は、弘前(岩木山麓)と青森産のものが知られていますが、質の部分
でいうと前者の方が良質なのだそうです。

その理由の一つは、岩木山が独立峰であること。
地元では、その山容から「津軽富士」とも言われていますが、連なっている山々に
比べると、全体に光が差し込みやすい地形となっており、そのことがあけびにとって
好条件となっているようです。
また、風雨の影響を直接うける厳しい気象条件であることも、粘り強い素材を
育んでいるのではと思いました。

これからの季節、秋の気配が日に日に深まり、山の木々がその葉を落とし始めると
本格的なあけび蔓の採取シーズンとなります。

この土地で古くから続いてきた、自然と人の暮らしのサイクルに思いを馳せました。


征一郎