2014-01-30

岡山のかごをめぐる旅(ガマ細工編)

こんにちは。

先日は、岡山に移住した知人の訪問をきっかけに、
同県各地のかご文化をめぐる旅に行ってきました。

岡山には、真竹やいぐさ、ガマを使用した編組品があります。
今回は、それぞれの地域を訪ね、製作の工程を見学してきました。

はじめに訪れたのは、北部に位置する蒜山(ひるぜん)。
鳥取との県境にほど近い、ガマ細工の産地を訪ねます。

「晴れの国」で知られる岡山ですが、ここは西日本有数の豪雪地帯!
訪問時の気温は氷点下、積雪も70cmほどあり、一面の雪景色が広がっていました。


寒かった屋外から、工房に入ると、地元の女性達4人が集まって
作業をしていました。

ガマ細工とは、材料となるヒメガマにシナノキの小縄で編みあげた伝統工芸品。
一説によれば、その歴史は600年以上続いているといわれています。

ガマ製品は防水性に富み雪を防ぐため、この地域では欠かせない必需品でした。
積雪の多い地域では欠かせない、雪靴、蓑や笠などから、
背負いかごや弁当かごなど、さまざま生活の道具が生み出されてきました。

わら細工よりもさらに軽く、あたたかいことも特徴の一つ。
素材自体に艶があるので、見た目の美しさも兼ね備えています。

作り手の女性の一人は、「ヒメガマは油分があるから、ずっと手作業をしてても
肌がつるつるなのよ。」と笑って教えてくれました。


 (よく見ると、内部は中空構造になっています)
 
ガマ細工の製作に不可欠なのが、「コモゲタ」と「ツチノコ」という二つの道具。
コモゲタとは木製の織機のことで、小縄を巻きつけ重しの役目をするのがツチノコです。
 
 
(裏側から覗いたところ)

そして、ガマ細工の出来栄えを大きく左右するのが、小縄作りです。

シナノキはこの土地で、「ヤマカゲ」と呼ばれ、初夏から約四か月の間、
水に浸けて外皮を腐らせ、繊維を取り出しやすくします。

薄い皮を取り出し、細く裂いてから、ようやく縄づくりの作業へと移ります。

(目にも留まらぬ、撚りの業!)

作業中にいろいろ質問をしていても、その手は止まることがありません。
その間も、コモゲタにツチノコがぶつかる「コツ、コツ」という音が、
ここちよく響いていました。 
 

編み終えると、いよいよ仕上げの段階に。
筒状にしてあわせた個所を縄で繕い、底部分と持ち手を付ければ完成です!
 
 
今回拝見した作業は、たいへんな下準備をしてきた長い期間に比べると、
ほんの一部分。

湿地帯に自生するヒメガマは、年々少なくなってきており、刈り取り作業も
すべて女性たちだけで行っているとのことでした。

来年の秋の収穫時は、ぜひ助っ人としてお手伝いすることを約束し、
到着時より雪が深くなったこの場所を、後にしたのでした。

征一郎

2014-01-25

2/11(火・祝) は「タネ福市」を開催いたします!


こんにちは。
今日は、東京多摩地区に住む仲間たち「タネマキドリ」のメンバーと
企画したイベントのご案内です。
 

メンバーそれぞれと福島との「つながり」から実現したこの企画。

一日限りの「タネ福市」を、国立の当店で開催いたします。 

福島の「今」のひとつに触れられるように。

 

お買い物だけでも、おはなしだけでも。
土地とつながり生きている人の暮らしを、ぜひ感じにきてください。
 
タネマキドリの活動は、2011年の震災そして原発事故がきっかけでした。
震災からまもなく3年が経とうとしていますが、被災地の状況について知る機会、
そして話す機会は驚くほどのスピードで減ってきているように感じます。
 
そこで今回、福島に住む家族や友人、仕事やボランティアを通じたつながりを
中心にこのイベントを企画しました。
 
当日はゲストとして、福島県いわき市にて焼き菓子屋を営む『野らぼう』が出店。
またこの土地で長く農業を営む、小川勇勝さんをお招きいたします。

 【タネ福市】
 
日時: 2014211日(火・祝日) 
          朝10時~ (売り切れ次第終了)

 
会場: カゴアミドリ 国立店
          (※地図 →http://kagoami.com/hpgen/HPB/categories/11782.html#bread

** 出店内容 **

たべもの
野らぼう: プリン、米粉シフォンケーキ、焼き菓子、野菜
samosa wala Timoke サモサ×野らぼうやさい
パン工房ゼルコバ: 天然酵母パン×喜多方酒粕クリーム×野らぼうやさい
二本松有機農業研究会: 有機人参ジュース
■その他、喜多方日本酒、東ティモールコーヒーなど

手しごと
コットンプロジェクト福島: てぬぐい、くつした
カゴアミドリ: いわき・西山さんの竹籠
■ガレージセール同時開催!
  (何が出るかはお楽しみ! 収益の一部は寄付金とさせていただきます。)

※出店内容の一部は、変更となる可能性がございます。

 

メンバー一同、みなさまのご来場を心よりおまちしております!
 
伊藤征一郎


2014-01-20

かごのある暮らし "ちいさなかご編" (まお様)

皆さまこんにちは、朝子です。
 
今日は大寒。暦のうえでは、一年で一番寒いとされる日。
寒稽古など、邪気をはらうための行事が各地でおこわれるそうですね。
 
ピーンと張りつめた寒さは身にしみるけれど、
最もけがれのない美しい季節、というのはたしかに分かる気がします。
 
 
さて今日は、お客様からいただいた写真をご紹介したいと思います。
 
小さいながらも存在感のある、ミニかごの写真を2点、
送ってくださったのは、神奈川県の まお様です!
 
 
一つ目は、たて長のツボ形がかわいい、タンザニア・イリンガ地方のバスケット。
 
 
 
現地の言葉で「ミルル」と呼ばれる、ざっくりとした風合いの草を編んだもの。
一番小さいこちらのサイズは、ペン立てにぴったりですね。
 
無機質になりがちなPCまわりも、こうして天然素材のものを
ちょっと置くだけで、ずいぶんと空気がやわらぎます。

そしてもう一点はこちら。
 

マダガスカルの高級素材、ラフィアを編んだ小さなかごを、
ろうそく入れに仕立ててくださいました。かわいい~💛

小さくてもそれぞれにしっかりとした素材感をもつ、ミニかごたち。
ついコレクションしたくなるアイテムですよね。


先日、大きなお腹でお店を訪問してくださった まお様。
本当にありがとうございました。
ご無事の出産と、母子のご健康をお祈りしております!

朝子

2014-01-15

白樺から生まれたカタチ

『白樺の木』展、1月11日(土)よりはじまりました。
 
一本の白樺の木を素材に、
多様で、美しいかたちをうみだす、人の手。
 
木の性質を知り、生かすことを考え続けてきた、古来からの営み...。
 
展示された作品群に向き合うとき、
想いは自然と、白樺の森へと飛んでいくようです。
 
 


 
 
 

つややかに美しく、強靭な ユーリさんの白樺かごは、
トートバッグ、ワンハンドルのかごを中心に、
様々なかたちのものが贅沢にならびました。
 
工藤和彦さんの器は、白樺の灰を釉薬にした、
まるで白樺の木そのもののような肌。
 
ぜひお手に取ってご覧ください。
 
展示は19日まで。
 

2014-01-06

ユーリさんの白樺のかご

皆さま、新年あけましておめでとうございます。

ゆっくりとよいお正月を過ごされましたでしょうか。
わが家は、両親の暮らす山梨の清里高原で
ちょっぴり雪景色を楽しんできました。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。


さて、今年最初の展示会、 『白樺の木』展 が、
いよいよ1月11日(土)より始まります。



メインとなるのは、「ユーリとビヨルク」のユーリさんがつくる、白樺のかご。


私たちがユーリさんの活動を知ってから、もう数年が経つでしょうか。

荒れ地に真っ先に育ち、森に恵みと栄養を与えて、短期間で
朽ちてゆくため、マザーツリーとも呼ばれる、白樺の樹。
けれども、その樹皮は朽ちることなく、編むことで強靭さを増し
永遠に残る丈夫で美しいかごへと変身する...

初めてお会いした日、そんな白樺のストーリーを、静かに語ってくださいました。


夏の始まりのほんの短い期間にだけ採ることのできる、
貴重な白樺樹皮をつかったユーリさんのかごには、
森への深い愛が編みこまれています。


器や陶器など、北海道の白樺の恵みから生みだされた
手仕事のものたちも並びます。



展示は11日(土)の11時スタートです。
皆さまのご来場をお待ちしております。

* 雑誌「天然生活」の2013年9月号に、ユーリさんと白樺のかごのこと、
  そして、各地を巡回している『白樺の木』展のことが
  くわしく書かれています。
  バックナンバーをご覧になってみてください。


伊藤朝子