2016-01-29

沖縄・やんばるの竹カゴ「バーキ」を訪ねて

先週が今年一番の寒さだった地域も、多かったのではないでしょうか。
そして、沖縄の本島では、観測史上はじめての雪だったとか!

今週より、はじめてご紹介する沖縄のかごの作り手さんたちも、
あらゆる暖房を使って寒さをしのいだそう。
沖縄の人たちは、寒がりだから、気温が17度を下回る頃から
ストーブを準備しはじめるんだよと、話してくれました。

さて、沖縄のかごの材料として、よく知られているのは、ホウライチクと
よばれる竹の仲間や、ワラビ(シダ)、アダン(タコノキ)など。
素材が珍しいというだけでなく、大陸側の影響を色濃く受けた文化や技法、
この地ならではの呼び名や使い方など、沖縄のかごは、知るほどに
とても興味深いです。

ホウライチクは、地下茎が伸びないバンブーに近い種

今回はその中から、農・漁業用はもちろん、道路工事などあらゆる作業に
使われてきた「バーキ」とよばれる、昔ながらの竹カゴをご紹介したいと
思います。

その産地は主に、やんばる(山原)とよばれる本島北部の自然豊かな地域。
その一部は、辺野古への基地移設問題など、国政・県政ともに問題を
抱えている地域でもあります。
 (僕自身、今この場所で起こっていることについて、もっと知らなくては
いけないなあと実感しています)

残念ながら、本業としてかごづくりを続ける職人はすでに本島には
ほとんどいない状況なのですが、たまたま知人の紹介を通じて出会ったのが
昭和16年生まれの仲良し三人組のおじさんたちでした。

生まれも育ちも、名護市の久志地区。
ジュゴンの北限の生息地としても知られる、美しいサンゴ礁が広がる海沿いの
集落です。 すぐ隣には、普天間基地の移設問題に揺れる辺野古地区があり、
工事車両の進入を阻止するために座り込みの抗議活動を行っている人々を
ニュースで目にすることも多いと思います。

訪問した当日は、座り込みがはじまって522日目の日。
雨の日も雪の日も、毎日休まず活動が続いています。
 
おじさんたちの小学生時代(60年ほど前)は、どの家庭でもバーキづくりが
行われていて、親の手伝いをしていた子供たちも多かったそうです。
目の粗いのを「アラバーキ」、工事用を「人足バーキ」といい、農作業や
行商においては、頭に乗せる運搬具として利用されていました。

コージ バーキ は、工事など土砂の運搬に
  
そんな三人が「バーキ」づくりをはじめようと思ったのは、わずか数年前の
こと。はじめは、遠方の名人を訪ね、習いながら、徐々に編めるようになって
いったといいます。

その後、地元で開催するイベントでも販売するようになり、最近では
これまで作り手がいなくて困っていたという、パイナップル農家さんからの
特注品なども請け負うようになってきたそうです。

「イキガ バーキ」は、天秤棒を使って肩に担ぐためのかご。
「イキガ」=男 「イナグ」=女 の意味で、こちらは大きめの男用仕様。
農地では主に芋類の運搬に使っていました。 

筒状で深めに製作されているカゴ「ティール」。
紐を通せば腰にまわせるように、耳が付いているのが特徴。  


しかし正直なところ、その品質はまだ発展途上の状況でした。
個々のばらつきの差も目立ち、形も一定ではありませんでした。

改善を必要とすることも多いですが、貴重となりつつあるバーキづくりの
継承という点でも、とてもたいせつな活動だと思いました。そしてみなさん、
とても熱心に話を聞いてくれますし、何より三人の会話や昔話が面白いのです。

そしてなんといっても興味深いのは、基地問題について三人がそれぞれ
別の意見を持っていること。反対派と賛成派が、仲良く顔をあわせて
かごづくりに励んでいる姿に、僕自身も多く学ぶことがありそうです。



戦後からしばらくの間、「ホウライ竹」は川辺にたくさん生えていましたが、
昭和30年代になって、すぐそばに基地(キャンプ・シュワブ)ができる頃
から、コンクリートによる護岸工事が行われるようになり、川辺の風景が
一変したそう。

「カワエビがじゃんじゃん取れる、子どもたちの一番好きな遊び場
だったんだよ!」と懐かしむ、おじさんたちの姿が印象に残りました。

伊藤

2016-01-17

【国立店より】イタヤ細工の状差しが入荷しました

こんにちは。
毎日寒い日が続いていますね。
 


お店には秋田より、イタヤ細工の状差しが入荷しました。
網代編み(右)と、四ツ目編み(左)の2つのタイプをご用意しています。
お気に入りのカードや手紙を、さりげなく飾ってみてください。

スタッフ 喜世

2016-01-14

カンボジアのかごの取り扱いをはじめます!

こんにちは。今日は新入荷のおしらせです。

このたび、当店ではじめて「カンボジアのかご」の取り扱いをはじめる
ことになりました!
 
(写真はすべてmoily提供)
 
カンボジアとベトナムの一部の地域でしか育たないといわれる「ラペア」は、
艶やかな肌色をしており、見た目は細いヤナギのようなうつくしい素材。
耐久性も高く、湿気にも強いといわれています。

これらの製品を届けてくれるのは、「moily」の池宮聖実さん。
この仕事をはじめてから約2年間、大半の時間をカンボジアで過ごし、
現地と人々とともに過ごしながら、かごづくりに奮闘している、
若くて元気な女性です!



ぼくもこれまで、アジアのかごの産地を訪れたことがありましたが、
言葉や文化の違いや、モノづくりに対する尺度も日本と大きく異なりました。
現地の人々と信頼関係を築き、品質の良いかごを編んでもらうには、
情熱とともに長い時間が必要なことを知りました。

そこでこのたび、カンボジアのかごの取り扱いをはじめるにあたって、
現地のこと、池宮さんご自身のことについて、あれこれインタビューを
させていただきました。
ぜひ多くの方に一読いただければ幸いです!


Q:moilyをはじめたきっかけは?

2010年~2011年の頃、途上国と呼ばれる国の人が考えていることを
知りたくて、バックパックひとつで南半球を周り、現地にすむたくさんの
人たちと生活を共にしました。

その経験の中で、家族や兄弟のように大切な人たちとたくさん出会いました。
そのうちに、彼らの貧困からくる問題が、人ごととして考えられなくなって
いったんです。
私に出来ることはなんだろう? と、日々悶々と考えていました。

そんな時、衣・食・住の全てが整い、自然環境にも恵まれた村の偉い人から、
「日本人だったら、かわいそうな私たちの村に、なんでもいいから援助を
 してくれないか?」
と、言われたことがありました。
その時、なにかがおかしいって思ったんです。

そのことをきっかけに、私がやりたいのは一方的な支援ではなくて、
彼らの意見を聞き、同じ方向を向いて一緒に仕事をしながら、
社会問題をも一緒に解決していくことだ! と気付きました。

それが今のmoilyの原点です。


Q:どうして、カンボジアを選んだのですか?

それから3年後の2014年に、再びカンボジアを訪れました。
その時、カンボジアの生活用品であった「かご」に、市場で初めて出会った
のです。

生活に根付いたかごは、とっても素朴でとても丈夫。
デザインを変えれば、もともとある技術を守りながら雇用を作り、
カンボジア独自の商品が作れる!
そして、これでちょっぴり社会をよくする仕組みがつくれたら!
と思い立ったのです。

今はアンコールワットにほど近い、アンチャーン村周辺の3つの村で
かごづくりの活動を行っています。


Q:それぞれのかごの産地は、どんな場所ですか?

かごの素材「ラペア」が分布している場所の周りの村です。
カンボジアでは素材が採れる場所の近くで、かご編みの文化が発展して
いったようです。

ラペアは藪の中で採れるので、村も田舎で自然いっぱいのところです。
もちろん電気や水道はありません。



Q:moilyのかごづくりに携わっているのは、どんな人々ですか?

編み手さんは男性、女性、17歳から60歳ごろまで様々です。
メインの仕事としては、農業をやっている人が多く、農閑期を中心に
かご編みをしてくれています。


Q:現在の活動状況をおしえてください。

活動をはじめた1年目(2014年)は、村の人との信頼関係、品質の向上など
のため、殆どの期間をカンボジアで過ごしました。

2年目は、そのかごを日本に運び、販売をスタートするため何度も現地を
往復する必要がありました。通算すると、半年ほど現地にいた計算になります。
今年も同じくらいになると思います。


Q:かごづくりにおいて大切にしていることは?

ラペアという素材はとても素晴らしく、長年使って頂けるものです。
現地では何十年と使っています。
ですので、それと同じように長年使って頂ける品質、デザインにしたいと
おもっています。

また、最初から最後まで1人の編み手さんが手作りでつくるので、
品質の向上をめざしつつも、あまり型にはめ過ぎず、それぞれの個性も
すこしづつ表現できるようにしています。


 Q:現地の人々とのコミュニケーションについて、大切にしていることは
 ありますか?
 
日本人の考え方が正しいと思わないことです。
日本は先進国と呼ばれていますが、日本の働き方や、考え方が正しいとは
思っていません。
カンボジアに入れば彼らの考え方、はたらき方が正解だと思っています。
ですので、まずはカンボジアの方たちが何を思い、どうしたいのかを聞くことを
大切にしています。


Q:現在の仕事のやりがいとむずかしさはなんですか?

日本と同じようには物事が進まないことですね。。。
毎回毎回そうきたか!という問題にビックリさせられます。

それは日本の常識的には考えられないようなことばかりですが、
人間らしくて面白いなぁとも思ったりしています。(笑)
その分、思いもよらないような成長や努力を見た時は、
とっても感動するんです!


Q:日本のみなさんに伝えたいことはありますか?

カンボジアの編み手さんたちが、誇りを持ってつくっているかごです。
手に取っていただければ、ていねいあたたかい手仕事であることと、
素材の良さが伝わってくると思います。

全てのかごには、編み手さんの名前を記したタグをつけてお渡ししています。
カンボジアでかごづくりをして暮らしている人々を、身近に感じてもらえたら
って思います。

もし、かごを使っているお写真や、メッセージなどがありましたら、
ぜひお送りください。現地の作り手たちにとって、大きな励みになります。
カゴアミドリさん宛てにお送りいただければ、私が責任を持って現地まで
届けさせていただきます!



Q:これからの目標を聞かせてください。

自分たちの「仕事」と「製品」について、もっと誇りが持てるようになって
いければと思っています。
そしていつか一緒に、カンボジアの社会問題を考えていきたいです。

--------------------------

池宮さんの言葉は、現地の人と膝を付け合わせて対話をしながら、
ともにものづくりを続けてきた人ならではの言葉であるように
思いました。

このインタビューをさせていただいたのは昨日だったのですが、
今日には再びカンボジアに向かうとのことでした。

そして、これからも現地に通い続けていくであろう、
池宮さんのその情熱について、もっと話を聞きたいと思ったのでありました。

商品の販売は、1/15(金)より開始です。ぜひご覧ください!


カゴアミドリ
伊藤征一郎








2016-01-10

【国立店より】身のまわりを整えるかご

こんにちは、スタッフの喜世です。

2016年が始まりましたね!国立は今日も雲一つない晴天。
お店の前からはきれいな富士山が見え、
なんだか晴れ晴れした気持ちになります。
皆さま、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、1月は目標をたてたり、新しいことを始めたりするのに
ぴったりの時期ですね。
ぴんと伸びた背筋のように、気持もあらたまるこの時期。

お店には、空間をキリリと整えてくれる九州の竹のかごが入荷しました。

 

こちらは大分・別府竹細工の清水貴之さんのトレイです。
身のまわりの何気ない小物を置くだけでも、ディスプレイのように
見せてくれます。お店ではショップカードを置いて使用しています。



 
こちらは、同じく大分で活動している 佐藤はるおさん のトレイ。
立ち上がりのあるデザインなので、乱雑になりがちな書類もきれいに収納できます。
A4と正方形の2サイズ展開です。

いずれも繊細で、ていねいな仕事が感じられるトレイです。
ぜひお気に入りのものの整理にいかがでしょうか。

端正な竹細工をひとつ加えることで、見慣れた空間にも小さな変化がうまれます。
身のまわりを整え、ぜひ気持のいい一年のスタートをきっていただければと
思います。

スタッフ 喜世

2016-01-08

【イベント】明日は「月いちショップ」に参加します!

明日1/9(土)は、蔵前のサルビアさんの「月いちショップ」に参加いたします!

寒い冬の一日を、あたたかな空間で楽しんでいただけるような、
あたたかみのある北欧や北国のかごを揃えて、お待ちしています。
サルビアさんのアトリエ
 
すてきな空間が広がっています
 
一緒に参加される「mitsukoji」さんのジャムとスコーンは絶品!

アトリエの窓からは、隅田川とスカイツリーの絶景も広がっています。
絶景!
 
明日のお天気予報も快晴です。
ぜひお散歩がてら、お立ち寄りくださいませ。


「カゴアミドリふゆのかご と mitsukojiジャムの会」
Date: 1月9日(土) 10:00-16:00...
Place: サルビア アトリエ
    東京都台東区駒形2-1-8 楠ビル302号  
    TEL 03-6231-7795
    都営大江戸線・浅草線「蔵前」駅下車 
map: http://www.salvia.jp/ssimg/kuramae_map.pdf


いとう

2016-01-05

本年もよろしくお願いいたします!

あけましておめでとうございます。


本日1/5より、webショップの営業を開始しております。
店舗の営業は、今週1/7(木)からとなりますので、
どうぞよろしくお願いいたします。

今年も、さまざまな国・異なる文化のかごをたくさんご紹介していきたいと
思っております。

特に実店舗では、国内各地の作り手さんをお招きするなど、これまで以上に
充実した内容のイベントを企画していきたいと考えています。

本年も、どうぞよろしくお願い致します!


カゴアミドリ 伊藤