2017-01-31

『中川原家の仕事 展』 終了しました。

『中川原家の仕事 展』が、終了しました。

ご来場をいただいたみなさまに、お礼申し上げます。
遠方からも多くの方にお越しいただきまして、本当にありがとうございました。



当店としましても、今回の企画用に取材を重ね動画を製作したり、
実演やトークイベントを行うなど、はじめての取り組みも無事に終了
することができ、いつも以上に達成感を感じたイベント開催となりました。


特に、信一さんと過ごした3日間は、とても貴重な時間となりました。
誠実で決しておごらず、いつも笑顔でやさしいお人柄をさらに実感。
ますます尊敬しています。



もうすぐ古希を迎えるお年なのに、お肌はシワも無くツルツル!
1年に1-2か月以上は山を歩き、ご夫婦いつも仲良くやりがいのある
お仕事を続けられているからなのでしょう!


ぼくもすてきに年を重ねていけるよう、がんばりたいと思いました

いとう

2017-01-26

氷見に伝わる三尾の「そうけ」

昨年の12月、富山県氷見市三尾に伝わる「そうけ」の産地を訪ねました。


能登半島の付け根に位置する氷見市。

山間部の棚田からは、日本海を見下ろすことができ、
浜辺からは、海を挟んだ先に白い雪に覆われた
北アルプスの立山連峰を見渡すことができる、とてもうつくしい場所でした。

「そうけ」とは、この地方でよばれている笊のこと。

竹細工の産地として知られる「三尾」の集落は、富山県の西側の山間部、
石川県との県境にほど近い場所にありました。

三尾の隣に位置する「論田・熊田地区」の棚田から。
遠くに日本海と立山連峰が見渡せました。


もともとこの地域では耕地面積が少なく、農業での収入が多く見込めなかった
ため、そうけづくりは現金収入の大半を占めていたそうです。

高度成長期までの時代は、ほとんどの家庭でそうけづくりが行われて
いましたが、他の産地と同様、プラスチックや金物素材のざるの登場と
ともに その需要は大きく減少。
当時は、そうけづくりを中心に生計を立てていた人も多くいたと
思いますので、それまでの暮らしや働き方をおおきく変える必要が
あったことでしょう。現在はわずか1、2軒が残るのみといった状況です。


今回、お邪魔したのは、三尾の集落の中でも一番のベテランといわれる
ご夫妻の作業場。奥さまが、優しい笑顔で迎えてくれました。

ご主人は、この道なんと70年以上の大ベテラン。
一本の長い竹を鉈を使ってパチパチと割って、細い材料に整えていく
作業は力強くもありつつ、やさしく流れるような動きでした。

細かな作業は、長い柄のボンサマ鉈を使う

竹を割って材料を整えるのはご主人が行い、編む作業は奥さまの仕事。
この地域では、どの家庭でも夫婦で作業を分担するのが一般的だった
そうで、ストーブを囲みながら、おふたりで仲良く作業をされていました。


主に作っているのは、研いだ後のお米の水切り用に使う「米揚げそうけ」
とよばれるもの。

「箕」に似た、片口のデザインとなっているため、米や豆などの食材を
鍋に移すのにとても便利で、竹の種類は違えど、東北や九州などの
竹細工産地でもよく見られるかたちです。

最盛期には、富山・石川県をはじめ、新潟や長野からの需要にも対応し、
多くの家庭の台所の必需品でした。

素材は、近隣で採取するハチクが中心。
枠縁にはモウソウチクが使われる

細いひごができたあと、角を落とすための「面削機」を使う作業も
みせてくれました。その昔、地域の共同作業所で購入したものですが、
他に使う人がいなくなってしまったため、山下さんが持ち帰り
修理を続けながら使っているそうです。




最後に、縁部分に針金を巻いて出来上がった「米そうけ」は、
手当りもやさしく仕上がっていました。

そしてその価格は、地元の人にずっと使い続けてほしいという願いもあって、
ここ数十年の間、ほとんど変えていないそうです。

少なくとも、400年以上の歴史をもつ三尾の竹細工。
昔と変わらずそうけづくりを続けている、ご夫婦の暮らしをわずかながら
拝見することができて、とても印象に残る訪問となりました。


お別れの際、固く手を握って見送ってくれた奥さま。
歴史ある氷見の土地と人々が身近な場所になりました。
いつまでもお元気で。またお二人にお会いできることを楽しみにしています。

いとう



2017-01-25

大西監督と映画「水になった村」

写真家・映画監督の大西暢夫さんに出会ったのは、震災のあった
2011年の夏のこと。

津波の被害を受けた岩手・宮古市沿岸地域を、ボランティア活動で
訪問していたときに、滞在中にお世話になった宿でたまたま一緒に
なったのでした。

大西さんは、震災まもなく東北沿岸域の600㎞を取材し、
その様子を地元の岐阜新聞に連載していました。

出会った夜、それまで取材をされた写真や動画をみせていただき、
衝撃を受けました。そして、大西さんの活動の一部を、自分のお店でも
紹介できたらと感じ、それ以来のお付き合いが続いています。


陽気でとても気さくな大西さんがこれまでに撮影してきたのは、
ダム建設に揺れる地域や人々、精神科の長期入院病棟、
昔ながらのやりかたを大切に守りながらものづくりを続ける人びと、など。

そして、ひとたびテーマが決まると、数年、十数年と、ほんとうにじっくりと
時間をかけて現場に通い、人びととの関係を築き、寄り添うような取材で、
当事者の目線を伝えてくれる方です。

「水になった村」はそんな大西さんの代表作の一つであり、
私たちが、多くの方に見ていただきたい、と感じた作品です。




小さな山里の村を深く愛し、自然の恵みに感謝しながら暮らし続けた
人たちの、とにかく明るく、満ち足りた姿。

「ここには神様がおるよ」と語るおばあちゃんの、いきいきとした表情が
語るものを、今回の写真展と映画上映会を通して、多くの方に
お伝えできればと考えています。

日程など詳細は「こちら」をご確認ください。

たくさんの皆さまのご来場をお待ちしております!

2017-01-24

大西暢夫さん写真展&映画上映会 『水になった村』 開催のおしらせ

この度、当店にて
 大西暢夫 写真展・映画上映会 『水になった村』 
を開催する運びとなりました。
(映画上映会は定員に達したため、受付終了とさせていただきました)



ダム建設が決まり、だれもいなくなったはずの岐阜県旧徳山村
(現:揖斐川町)に、最後までここにいたい、と暮らしつづけた
数組の家族。

故郷と深くむすびつき、幸せに生きる彼らの日々に惹かれた
写真家・映画監督の大西暢夫さんが、長年にわたって現地に通い、
寄り添い続けた記録です。

ダム建設に関する問題はいろいろあるけれど、その写真、そして映画から
伝わってくるのは、小さな山里の村を深く愛し、自然の恵みに感謝しながら
暮らし続けた人たちの、とにかく明るく、満ち足りた姿でした。
また映像には、昔ながらのカゴやザル、農作業時に使用する箕も登場し、
欠かせない道具として活躍している様子も、どこかしら輝いて見えます。

「ここには神様がおるよ」、
と語るおばあちゃんの、いきいきとした笑顔が伝えてくれるものを
写真展と上映会、そして監督ご本人によるトークを通して、
多くの方に感じていただければ幸いです。


<水になった村>

1957年、岐阜県徳山村にダム建設の話が広まった。
総貯水量6億6千万立方メートル、日本最大のダムだ。

当時徳山村の住民は、約1600人。みな次々に近隣の街につくられた移転地へと
引っ越していった。それでも、何家族かの老人たちが、村が沈んでしまうまで
できる限り暮らし続けたい、と、街から戻って来た。

写真家の大西暢夫が初めて村を訪ねたのは1991年のこと。
だれもいないと思っていた集落に家があることに驚いた。
以来、ジジババたちの暮らしに魅せられ、東京から徳山村まで片道500キロ、
バイクで高速道は使わず山道を走り抜けて何度も何度も通った。
そしてその村でジジババたちは大西を「兄ちゃん」と呼び,共にたくさん
食べ、いっぱい笑った。

村には季節ごとに土地で採れるものを大切にする、暮らしの知恵や技がある。
食卓にはいつも食べきれないほど大盛りのごはんが並び、山はジジババたちの
笑い声に満ちている。

2006年秋、いよいよ工事が終わり、水がたまり始めた。
もう誰も、村に帰ることはできない。
ジジババたちの変わりゆく暮らしに寄り添った15年間の記録。

◇写真展◇
日 時:2月8日(水)~19日(日)  
    10:30~17:00 (13,14日休)
    入場無料

◇映画「水になった村」上映会 & 大西監督トーク◇
日 時: 2月19日(日)
     18:00 ~ (20時終了予定)
定 員: 20名(定員に達したため、受付を終了させていただきました)
参加費: 1,800円 (要予約)

お申込方法:
◎電話: 042-505-6563 (10-17時)
  または
◎メール :「info@kagoami.com」 宛に、タイトルを「水になった村」と
   していただき、以下の2点をお知らせください。
 1) 参加者のお名前
 2) 日中のご連絡先(携帯電話番号など)
 ※参加いただける人数が限られておりますので、キャンセルの場合は
  お早めにご連絡をいただけますようお願いいたします。




<大西暢夫さん プロフィール>



写真家、映画監督、作家、記者。
1968年生まれ、岐阜県揖斐郡池田町育ち。
18歳で上京し、東京綜合写真専門学校卒業後、
写真家/映画監督の本橋成一氏に師事。
「ナージャの村」のスチールカメラマン等を経て、
1998年に独立。2010年、東京から岐阜県揖斐郡
池田町に拠点を移す。

著書: 『僕の村の宝物』『水になった村』(情報センター出版局)、
写真集に『アウトサイダーアートの作家たち』(角川学芸出版)、
写真絵本『おばあちゃんは木になった』(ポプラ社)、
『津波の夜に 3.11の記憶』(小学館)、他多数。

映画監督作品:『水になった村』(第16回地球環境映像祭
最優秀賞)、『家族の軌跡 —3.11の記憶から—』。

たくさんの皆さまのご来場をお待ちしております!

伊藤

2017-01-23

「中川原家の仕事 展」 実演&トークイベントが終了しました。

ただいま開催中の「中川原家の仕事 展」。
連日、たくさんのお客様にご来店をいただきありがとうございます。

週末の三日間は、中川原信一さんに実演をいただきました。


あけびの蔓といくつかの道具、あとは手作業のみで編みあげる技と
すべての過程を見せていただきました。




また、1/21(土)には、中川原信一さんによるトークイベントも行いました。

中川原さん愛飲の地元のお酒と、横手の特産のいぶりがっこをいただきながら、
かごづくりをはじめたきっかけや材料にまつわる話はもちろん、
お父さんである十郎さんのこと、奥さまの惠美子さんと出会ったきっかけや
夫婦円満の秘訣!など、たのしいエピソードを伺いました。

昨年の秋田訪問時に撮影した、山でのあけび蔓採取の様子や、
材料の下準備の動画も交えて、あっという間の一時間となりました。

「かごづくりで一番大切にしていることは?」という質問には、
「自然に対する尊敬の念、山からいただいた材料を無駄なく使いきること、
とにかく丈夫で長持ちするかごをていねいにつくること。ただそれだけです。」
と答えられた中川原さん。とても印象的な一言でした。




最後には、「掛け歌」もご披露いただきました。

掛け歌とは、二人一組となって言葉を交わしあう掛け合いの歌のこと。
即興の歌詞を7・7・7・5の節にのせてやり取りし、言葉の面白さを競う
伝統芸能で、秋田県の無形民俗文化財にも指定されています。

中川原さんは、地元の金澤八幡宮で行われる年に一度の
掛け唄のお祭りで、なんと過去16回もの優勝を誇る名手なのです。


澄んだ、よく通る大きな声はさすが名人!
かご作りの仕事への、そして郷土への愛をうたってくださいました。


『中川原家の仕事 展』は、25日(水)より会期後半に入ります。
ご夫妻の人柄がそのまま伝わってくるような、ふっくらとやさしい形の
あけびかごの数々は、最終日の1月29日(日)までご覧いただき、
またお申し込みいただくことができます。

この機会にぜひお運びください。

伊藤

2017-01-20

『中川原家の仕事 展』 はじまりました!

1月18日(水)より、「中川原家の仕事 展」がはじまりました!


開催初日は、東北や関西方面からのお客様にもご来店いただき、
中川原さんファンの方々がほんとうに沢山いらっしゃることを実感しました。

職人としての技のすばらしさに加え、とても気さくでやわらかなお人柄の
中川原さんご夫妻。

特に僕が尊敬しているのは、山からいただいてきた蔓を余すことなく
使い切るという、自然に対する向き合い方、そして感謝の気持ちです。




以前、爪楊枝にも満たない長さの材料の余りも捨てずに取っておくのは
なぜなのか? 聞いてみたところ、
「底の見えない箇所であれば、十分に使ってあげることができるし、
たとえそれによって手間がかかっても、それが自分にできる山への
恩返しだと思う」
と話してくれたのが、とても印象に残っています。


今週、20日(金)・21日(土)・22日(日)の三日間、秋田県横手市より
信一さんに在店いただき、蔓細工の実演を行います。

中川家に伝わる伝統の技とともに、自然と向き合うその真摯な姿を
ぜひ感じていただければ幸いです。ぜひお運びください!

いとう

2017-01-17

「中川原家の仕事 展」 の販売方法について

いよいよ明日からはじまりとなる「中川原家の仕事 展」。
会期中に販売予定のかごも、つい先日到着しました。

今回の企画展で販売できる製品の数は、20点ほどです。
これまで行ってきた販売会よりも、ボリュームが少なめの展開となりますが、
中川原さんの作品が一堂にご覧いただける貴重な機会です。

商品の販売についてですが、ご購入後に、すぐにお持ち帰りいただけるものと、
会期終了後のお渡しとなるもの2種類がございます。



中川原さんご夫婦の手がけるさまざまな種類のかごを、できるだけたくさんの
方にご覧いただくために、このような販売方法を取らせていただくこととなりました。
何卒ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

詳しい内容は以下をご覧くださいませ。


【お持ち帰りできるもの】

・ご購入順。
・店頭でのお支払となります。
・浅めの収納かごなど、在庫が複数点あるものが中心となります。


【会期終了後のお渡しとなるもの】

・宅配便(代引き)でのお届け、お支払いとなります。
・送料・代引き手数料は当店にて負担いたします。
・希望者多数の場合は、「抽選」とさせていただきます。
 「申込書」をご用意しておりますので、お客様情報のご記入をお願いいたします。
 (電話・メール等でのお申し込みはできませんのでご了承ください。)
・会期終了後に抽選を行い、当選された方には、お電話にてお知らせいたします。
  その際、お受取の希望日をお知らせくださいませ。
 (当選者さまのみのご連絡とさせていただきます)
・手提げ類、大型のかごが中心となります。


会期中に展示している製品は、後日ブログなどでもご紹介いたします。

ぜひ実際の製品に触れていただき、中川原家で繋いできた伝統の技を
感じていただければ幸いです。

いとう

 
 


2017-01-05

「伍竹庵」さんのかご、1月7-8日(土日)にご覧いただけます!

毎月第一土曜日に開いている小さなマーケット 『かごイチ』。
今年はじめてとなる今回は、1月7・8日(土・日)の2日間で開催いたします!

今回、ご出店いただくのは、栃木県茂木町の里山に工房「伍竹庵」を構える
五月女(さおとめ)大介さん。地元で採れる真竹を使い、日々の暮らしを
豊かにする道具を中心に、手掛けていらっしゃいます。

今回のマーケットで展開いただくかごの写真を、いくつか送っていただき
ましたので、ご紹介いたしますね!

買い物かご
縁部分には地元産の「麻」を補強として使っています。

 干ざる各種
編み目模様と縁の仕上げがきれいです。

 万能なちいさめの収納かご
「めかいかご」

鍋敷き

ざるおたま等々。。。


両日ともご本人が在店されますので、ぜひお話しを聞きに来てください。

みなさまのご来店をお待ちしております!

いとう

本年もよろしくお願いします。

あけましておめでとうございます。本日より新年の営業をスタートしました!

今年は、トークイベントや写真展・上映会など、多くのイベント開催予定しています。かごの生み出される土地土地の魅力を、より一層お伝えできるような一年にして
いきたいと思っています。


年末年始は、ちょっと遠出をして四国に足を運んできました。

広島の尾道から続くしまなみ海道や、日本一の透明度を誇る仁淀川など、
これまで訪れてみたかった四国のうつくしい自然や景観に触れて、
リフレッシュした気持ちで
新年を迎えることができました。

仁淀ブルーとよばれるうつくしい渓流


愛媛から尾道へ

ここ数年、竹細工など若手の作り手さんたちの多くが活動をはじめている四国の地。

山にも海にも近く、豊かな自然に囲まれて、ものづくりの拠点として、とても恵まれた
環境だなあと感じました。


高知の山川理香さんに見せていただいた古いカゴ


今年も、かごが生みだされる土地土地を訪ね、足を運んでこそ
伝えられる
情報をたいせつに、活動を続けていきたいと思っています。



本年もどうぞよろしくお願いいたします!

カゴアミドリ
伊藤