2017-11-24

映画「ある精肉店のはなし」 北出精肉店さんを訪ねてきました!

北国のかごの作り手さんたちから、雪の便りが届くころとなりました。
ここ国立でも、駅前から続くイチョウ並木がちょうど紅葉の見ごろを
迎えています。
早朝の大学通り

先週は、来月に当店で開催するイベントでの映画上映作品のひとつ
「ある精肉店のはなし」の舞台、大阪・貝塚市に行ってきました。

この映画は、現在当店と一緒に竹細工の職人さんを取材してくれている
ドキュメンタリー映画の監督、纐纈(はなぶさ)あやさんの代表作の
ひとつ。2013年の11月29日(いい肉の日)に上映をスタートしてから
これまでの間、自主上映会が500回以上、映画館も60を超え、
今も各地での上映が続いています。

その公開5年目への突入を記念して、先日11月19日に大阪市の人権
博物館で
上映会&リレートーク「話しのごちそう」が開催されると聞いて、
まずはこちらのイベントに出席。その後、貝塚市に向かいます。

会場入口には牛の像が

映画の舞台は、子牛から育ててきた牛をと場で解体し、
その肉をお客さまに手渡すまで、すべてを自分たちの手で
行ってきた大阪・貝塚市の「北出精肉店」さん。

自分のルーツと仕事に誇りをもち、差別や偏見から目をそらさずに、
まっすぐ向き合ってきた北出さんご一家の姿が、多くの方に感動を
与えてきたのだと思います。

この日の来場者は、すでにこの作品を観たという方がほとんどで、
中には10回以上観たという人も!
僕自身も数回目でしたが、見るたびに着目する視点が変わり、
あらたなことに気づかされます。


はじめてこの映画を観たときは、牛を解体する場面やこの土地で続いてきた
歴史や文化に圧倒されましたが、今回は7代続いてきた北出一家の物語として
映画を観ていました。
「はじめはこの地域からはやく出ていきたかったけれど、ずっと父の背中を
見て育ってきた中で、この仕事を受け継ぐことが自分の使命と思った」
という新司さんの言葉が、とても印象に残りました。


上映後は、纐纈監督と、映画に登場する北出新司さん・昭さんご兄弟、
写真家・本橋成一さんやと場の関係者、人権・部落解放運動に関わる
地元の方々など、13名の登壇者によるリレートークが行われました。
それぞれの立場の方々による内容の多様さと、随所にオチのある軽快な話
(大阪ならでは?)で、あっという間の3時間でした。


その後は、北出新司さんのご長男が経営されている居酒屋「ブッチャー」
さんで関係者による打ち上げ。もちろんお肉は、北出精肉店さんの目利き
によるもの。ほんとうにおいしかったです!

新鮮なホルモンの鉄板焼

そして翌日は、北出さんご家族にお世話になり、映画に登場した各所を
案内してもらったり、作品にまつわる色々なエピソードを直接聞かせて
もらうことができました。

 店の前を通学するこどもたちを
毎朝、澄子さんが見守ります

 新司さんの仕事も拝見


貝塚市営の屠場は、映画撮影の年(2012年)に閉鎖され、現在は
子供たちが遊べる空き地になっています。

屠畜場の跡地
獣魂碑


当初は映画出演の依頼を受けるどうか、家族内でも、地域全体としても、
とても悩んだそうですが、一年半に及ぶ撮影は、自分たち家族の仕事や
生き方をあらためて見つめ直すきっかけとなり、それをきっかけに
新たな活動が広がっていったそうです。
「人の意識を変えていくには、自分自身がまず変わらなくては。」
という新司さんの言葉に、今の自分にとっても多くの学ぶ点がありました。


地元の小学生たちが見学にやってきていました。
お肉屋さんを案内する昭さん。

この二日間の訪問を通して、見て・聞いたたくさんのこと。
来月の上映会では、少しでも現在の様子や北出家のみなさんのあたたかさを
お伝えできたらと思っています!